自動車大手スズキが25日、インド人従業員らに提供している社員食堂のカレーをレトルト商品にして発売した。本社を構える浜松市も静岡県も、インドからの高度人材の呼び込みに力を入れている。多文化共生の社会づくりへ、食を通じて貢献したい考えだ。
老舗料亭をルーツとして仕出し、弁当、料理店やレストランなどを幅広く手がける「鳥善」(浜松市)と共同開発した。
商品名はずばり「スズキ食堂」。さらっとしたスープのような「大根サンバル」のほか、様々なマメを使った「トマトレンズダール」「茶ひよこ豆マサラ」「青菜ムングダール」の計4種類ある。
動物性食材、乳製品使わず マメの風味生かす
インドは広大で食文化も一様ではないが、マメの風味やコクを生かすことで広く受け入れられる「故郷の味」(鳥善の伊達善隆社長)を目ざした。ベジタリアンが多いお国柄のため、動物性の食材も乳製品も使っていない。
試食した来日1年のエンジニア、ミシュラ・アシュトシュさん(30)が「母国にいるような感じで、家庭の味がする」という仕上がりだ。
スズキはインドを拠点として…